文 学
E.M. フォースターと「見えないもの」
キリスト教との関連から
松山 献(まつやま けん) 著
若くしてキリスト教信仰を捨てた英国人作家E.M.フォースターは「見えないもの」を探求し続けた。『眺めのいい部屋』や『ハワーズ・エンド』などの長編作品を中心に、作家の宗教観を探り、新たな視点を切り開く13編の論文を収録。
◆主な目次
第1章 『眺めのいい部屋』の中心主題
第2章 『眺めのいい部屋』におけるビーブ牧師
第3章 『眺めのいい部屋』におけるシャーロット・バートレット
第4章 『ロンゲスト・ジャーニー』とキリスト教
第5章 『ハワーズ・エンド』と「見えないもの」
第6章 『ハワーズ・エンド』とキリスト教
第7章 『ハワーズ・エンド』における二人の女性── 文化に対してもつ意味 ──
第8章 『モーリス』における信仰の問題
第9章 E.M. フォースターの小説における「象徴的瞬間」── 個人的人間関係の視点から ──
第10章 E.M. フォースターのキリスト教批判
第11章 E.M. フォースターの描く棄教者像
第12章 グレアム・グリーンのE.M. フォースター批判
第13章 E.M. フォースターと村上春樹── “Only connect ...” の実現としての『1Q84』──
1956 年、大阪市天王寺区生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科卒業。日本大学大学院総合社会情報研究科博士後期課程単位修得満期退学。博士(総合社会文化・日本大学)。著書に、『E.M. フォースターとアングリカニズムの精神』(彩流社、2018 年)。日本キリスト教文学会、日本大学英文学会、日本英文学会、各会員。現在、合同会社かんよう出版代表。