歴史・地理
ヘンリー・ダイアー物語
日本とスコットランドの懸け橋
ロビン・ハンター 著/加藤詔士(かとう しょうじ) 訳/宮田 学(みやた まなぶ) 訳
明治のはじめ、スコットランドから招かれたH. ダイアーは工学教育を推進し、日本の工業化に貢献した。帰国後は、日本での教育実践を郷里グラスゴーに移植したり、日本人留学生の支援等で日本とスコットランドの懸け橋となった様子を紹介。
◆主な目次
第一章 若いころ
(一) 少年期
(二) アンダソン・カレッジの夜間学級
(三) グラスゴー大学卒業
第二章 日本における活動
(一) 日本へ赴任
(二) 結婚と家庭
(三) 工部大学校
(四) スコットランドに帰る
第三章 晩 年
(一) グラスゴーにおける諸活動
(二) 日英交流の推進
(三) ダイアーの死
第四章 ダイアーが残したもの
付録1 ヘンリー・ダイアー・シンポジウム─ 産業のグローバリゼーション─ 課題・戦略・ケーススタディ(一九九六年)
付録2 工学教育に関するヘンリー・ダイアー・シンポジウム(一九九七年)
付録3 ヘンリー・ダイアーの著作(一部)
付録4 ヘンリー・ダイアーに関する記事・論文
一九三八年生まれ。グラスゴー大学卒業。数学・天文学を専攻し、天文科学研究で博士号を取得。同大学天文学科の講師等を経て、一九六七年よりストラスクライド大学に勤務、コンピューター科学の研究と教育にあたる。同大学理学部コンピューター科学上級専任講師として、二〇〇三年退職。この間、世界ソフトウエア品質会議、ソフトウエア開発工程国際標準規格委員会等の委員としても活躍。主著に、The Design and Construction of Compiler (1981), The Essence of Computers (1999), Software Process Improvement (2001)
など。ストラスクライド大学在職中から、祖先にあたるヘンリー・ダイアーとそのファミリー・ヒストリーの調査研究を進める。一九九七年東京大学で開催されたヘンリー・ダイアー記念シンポジウムに招かれ、妹のL・A・ハートとの共同論文「ヘンリー・ダイアー─ 使命を帯びて」を報告。
一九四七年生まれ。名古屋大学教育学部卒業、同大学院博士課程修了、教育学博士。名古屋大学名誉教授。
主著に、『英国メカニックス・インスティチュートの研究』(神戸商科大学経済研究所、一九八七)、『西洋世界と日本の近代化』(共編著、大学教育出版、二〇一〇)、O・チェックランド『日本の近代化とスコットランド』(共編訳、玉川大学出版部、二〇〇四)。
一九四八年生まれ。名古屋大学教育学部卒業、シドニー大学大学院Diploma in TEFL 課程修了。名古屋市立大学名誉教授。主著に『英語教育の理論と授業の構想』(福村出版、一九八四)、『誤文心理と文法指導』(共著、大修館書店、一九八九)、『ここまで通じる日本人英語─ 新しいライティングのすすめ』(編著、大修館書店、二〇〇二)。