政治・法律
ASシリーズ第18巻
国境の時代
宮脇昇(みやわき のぼる) 編著/樋口恵佳(ひぐち えか) 編著/浦部浩之(うらべ ひろゆき) 編著
移民・難民への憎悪そしてコロナ禍、戦争は、国境問題を突き付けてきた。本書では、世界と日本の国土の外的・内的側面を多角的に検討し、政策科学の対象である空間の時間的変遷を認識することで、境界線についての背景を論じた一冊である。
◆主な目次
第1部 国境を考える道具
第1章 国境の問い
第2章 ボーダースタディーズから読み解く国際関係
第3章 国境紛争と国際法
第4章 国際機構と国境-欧州におけるナショナル・マイノリティと国境地域-
コラム 中立地帯
第2部 日本の国境の過去と現在
第5章 戦前の沖縄と台湾
第6章 戦前のクリル諸島とサハリン島
第7章 戦後日本が抱える領土および海洋境界画定問題
コラム日本の国境の過去と現在変化する日本の領土・境界
第3部 世界の国境問題
第8章 欧州における国境/境界問題
第9章 ラテンアメリカの国境問題-チリ・ボリビア・ペルー三国間の長い軋轢の歴史-
第10章 コーカサスの国境問題
コラム「うっかり」で動かされた国境
第11章「ハイブリッド戦争」と領域
コラム コロナで注目された検疫
早稲田大学政治学研究科博士後期課程修了。松山大学助教授、モンゴル国立大学客員研究員等経て現在、立命館大学教授。博士(政治学)。主な研究領域は国際公共政策、冷戦史、内陸国、資源地政学。主な著書、論文に、稲垣文昭・玉井良尚・宮脇昇編『資源地政学』法律文化社、2020年。ナンジン・ドルジスレン、玉井雅隆、玉井良尚、宮脇昇編『コロナに挑む内陸国』志學社、2021年、宮脇昇『戦争と民主主義の国際政治学』日本経済評論社、2021年。
東北大学法学研究科法政理論研究専攻博士課程後期三年の課程修了(2016年)。東北大学法学研究科特任フェロー、笹川平和財団海洋政策所研究員、東北公益文科大学 講師を経て、現在同大学公益学部公益学部准教授。博士(法学)。主な(論文)著書に、「第11章BBNJの保全と持続可能な利用に関する能力構築制度」『国家管轄権外区域に関する海洋法の新展開』pp.282-314(2021年):「国連海洋法条約における条約の実施状況把握体制─締約国会議(SPLOS)と国連総会、「権限のある国際機関」の「分業」体制に着目して」『日本海洋政策学会誌』(10)pp.16-27(2020年11月)など。
筑波大学国際政治経済学研究科博士課程満期退学。在チリ日本国大使館専門調査員、愛国学園大学人間文化学部助教授等を経て、現在獨協大学 国際教養学部教授。修士(地域研究)。主な著作に、畑惠子・浦部浩之編『ラテンアメリカ地球規模課題の実践』新評論、2021年2月。石井久生・浦部浩之編『中部アメリカ(世界地誌シリーズ10)』朝倉書店、2018年3月。「ラテンアメリカにおける資源通過と紛争─ボリビアの天然ガス輸出計画と社会紛争」稲垣文昭・玉井良尚・宮脇昇編『資源地政学─グローバル・エネルギー競争と戦略的パートナーシップ』法律文化社、2020年3月など。