政治・法律
地政学から見るスリランカ政治
植民地支配、分離独立主義と国民統合問題、政治経済危機
ぱすましり じゃやせーな (Pathmasiri Jayasena) 著
スリランカは、インド洋に位置する島国で、日本・欧米や中国などの大国の影響下にあるとされています。スリランカの政治は、植民地支配、民族対立などの複雑な要因によって揺れ動いてきました。本書は、スリランカの政治を地政学と歴史の観点から分析し、日本と超大国の関係におけるスリランカの立場や役割を考察する。
◆主な目次
●スリランカ地図
●主要略語一覧
第 1 章 地政学と英米諸国の世界覇権から見るスリランカ
第 2 章 アイデンティティのダイナミズム ─ スリランカ国民・国家の成り立ち
第 3 章 植民地支配の負の歴史 ─ 分断社会はいかに生まれたのか
第 4 章 独立後のスリランカ政治 ─ 民族対立・分離主義と LTTE のテロを中心に
第 5 章 LTTE の打倒とその後のスリランカの政治 ─ スリランカが抱える内憂外患
第 6 章 インド洋圏における大国間競争とスリランカ
第 7 章 インド太平洋時代における日本とスリランカの関係
福岡女子大学国際文理学部国際教養学科教授
1997 年スリ・ジャヤワルダナプラ国立大学卒業(スリランカ)
2007 年 ブラッドフォード大学平和学研究科修士課程終了(英国)
2009 年広島市立大学国際学研究科博士後期課程修了
2011 年から 2020 年 3 月まで福岡 女子大学国際文理学部国際教養学科准教授、2020 年 4 月より現職。
共著書に、ODYSSEY OF PARTNERSHIP- 70 years Japan – Sri Lanka Relations(コロンボ大学出版)、『学問キャリアの作り方』(大学教育出版) などがある。また、最近の論文として、「インド洋圏における大国間競争 とスリランカ ─ 内政の特質と外交政策に焦点を当てて ─ 」(『国際社会 研究』2021 第 10 号、1-26 頁)、「地政学におけるスリランカ ─ スリラン カをめぐる中印の安全保障戦略を中心に ─ 」(『国際社会研究』2018 第 7 号、61-75 頁)などがある。現在は、スリランカと環インド洋諸国の外交 と安全保障に関心を持って取り組んでいる。専門は国際関係論・平和研究。