哲学・思想・心理学
なぜ生命倫理なのか
生と死をめぐる現代社会の見取図
朝倉輝一(あさくら こういち) 編著/小館貴幸(こだて たかゆき) 著/近藤弘美(こんどう ひろみ) 著/米田 祐介(まいた ゆうすけ) 著
生殖補助医療技術、妊娠中絶、脳死と臓器移植、安楽死・尊厳死等から環境倫理、優生思想、反出生主義まで、我々の身近にある「いのち」の問題として当事者の声をひろいながら初学者にもわかりやすく説明した生命倫理の入門書。
◆主な目次
序 章 なぜ生命倫理なのか
第Ⅰ部 生命倫理の現実的問題
第1章 生殖補助医療技術
第2章 人工妊娠中絶と赤ちゃんポスト
第3章 先端医療
第4章 脳死と臓器移植
第5章 安楽死と尊厳死
第6章 人生の最終段階
第Ⅱ部 生命倫理の成立
第7章 「医の倫理」から「生命倫理」へ
第8章 生命倫理四原則
第9章 医療と正義
第10章 自己決定権と合意形成
第Ⅲ部 生命倫理と社会
第11章 生命の倫理としての環境倫理
第12章 生産性という時代、優生思想という課題-フクシマとサガミハラが投げかけるもの
第13章 奪ってはいけない-デイヴィッド・ベネターの反出生主義に向き合う
終章 生命倫理のゆくえ
1959年生まれ
最終学歴
1993年3月 東洋大学 大学院 文学研究科 哲学専攻博士後期課程満期退学
学位
2002年3月 博士(乙・文)第60号 東洋大学 【論文題目:「討議倫理学の可能性」】
職歴
2016年4月 東洋大学法学部教授 2024年3月定年退官
2024年4月 東洋大学非常勤講師
単著
『討議倫理学の意義と可能性』法政大学出版局(2004年)。
共著
『哲学をしよう!』東洋大学編著、大成出版社、2012年11月
『沖縄で学ぶ福祉老年学』朝倉 輝一・金城一雄・國吉和子・山城寛・西尾敦史・宮本晋一・ 玉木千賀子・村田真弓、学文社、2009年
『21世紀の人間論的課題 医療と人間』朝倉 輝一・霜田求・樫則章・佐藤労・黒瀬勉、ナカニシヤ出版、2007年、2011年
『ケアの生命倫理』朝倉 輝一・平山正実編著、日本評論社 2004年4月
論文(直近5年)
「新型コロナパンデミックと地域包括ケアシステム」『東洋法学』65(3)、pp.205 - 224、2022年3月
「「自己責任」論の陥穽 -責任概念の再構築のために」『東洋法学』64(3)、pp.169 - 187、2021年3月
「エマージングウィルスの時代のために」『東洋法学』64(2)、pp.47-65、2021年1月
「老いるということ」『東洋法学』 62(3) 、pp.385-405 2019年3月
「地域包括ケアシステムと討議倫理ー自立と連帯の観点から」『現代社会研究』 (15),pp. 5-13 2018年3月
翻訳・共訳
J.ハーバーマス『討議倫理』朝倉輝一・清水多吉、法政大学出版局(2007年)
J.ハーバーマス『史的唯物論の再構成』朝倉輝一・清水多吉、法政大学出版局(2000年)
単独訳
C.ウォント・A.クリモウスキィ『FOR BEGINNERSカント』朝倉 輝一、現代書館、1999年 6月
D.リーダー・J.グローブス『FOR BEGINNERSラカン』朝倉輝一、現代書館、1997年11月
1972年埼玉県生まれ。
立正大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得満期退学
立正大学人文科学研究所研究員。介護福祉士(主に難病・ターミナルケア)。
立正大学、早稲田大学、明治大学、法政大学、湘南医療大学ほか非常勤講師。
著書に、『シリーズ・保育の基礎を学ぶ② 実践に活かす子ども家庭福祉』(共著、ミネルヴァ書房、2021年)、『シリーズ・保育の基礎を学ぶ① 実践に活かす社会福祉』(共著、ミネルヴァ書房、2020年)、『サイエンスとアートとして考える生と死のケア――第21回日本臨床死生学会大会の記録』(共著、エム・シー・ミューズ、2017年)、『ケアの始まる場所――哲学・倫理学・社会学・教育学からの11章』(共著、ナカニシヤ出版、2015年)、『死ぬ意味と生きる意味――難病の現場から見る終末期医療と命のあり方』(共著、上智大学出版、2013年)など。
1981年埼玉県生まれ。
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻単位取得満期退学
東京農工大学、東京薬科大学、清和大学ほか非常勤講師。
「AI、デジタル化社会における生殖補助医療技術の発展と倫理的問題」(『総合人間学16』)
1980年青森県生まれ。
立正大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程単位取得満期退学
東洋大学・立正大学・東京電機大学・湘南医療大学ほか非常勤講師。
著書に『ケアの始まる場所――哲学・倫理学・社会学・教育学からの11章』(共著、ナカニシヤ出版、2015年)、『歴史知と近代の光景』(共著、社会評論社、2014年)、『日本海沿いの町 直江津往還――文学と近代からみた頸城野』(共著、同、2013年)、『現代文明の哲学的考察』(共著、同、2010年)、『マルクスの構想力――疎外論の射程』(共著、同、2010年)など。