社 会
大規模災害と被災者支援
鳥谷部 茂(とりやべ しげる) 編著
2011年3月発災の東日本大震災について、学生とのボランティア活動を契機に、その活動の参加者が「大規模災害と被災者支援」として論文にまとめたものである。学生のボランティア活動から原発事故責任、被災者支援と立法、被災者の居住問題、被害発生の法的責任、大震災からの復興、追跡調査等を内容としている。
◆主な目次
第1章 東日本震災ボランティア活動と被災者の法的支援
第2章 福島原発事故における放射能汚染の法的責任
第3章 東日本大震災をめぐる立法と課題-居住権保護・原発事故責任・備えの重要性-
第4章 大規模災害と二重債務問題-「個人債務者の私的整理に関するガイドライン」を中心に-
第5章 建築物の耐震化と法制度
第6章 被災借地借家法制定までの歴史的背景及びその考察
第7章 被災区分所有建物に関する調査報告
第8章 東日本大震災における建設仮設住宅の利用関係
第9章 東日本大震災における釜石の奇跡と悲劇
第10章 釜石市における民間企業による復興支援
第11章 大川小学校訴訟から考える大規模災害における学校の法的責任
第12章 中国における震災と住宅問題-2008年5月12日四川川大震災を中心に-
第13章 広島土砂災害の概要
第14章 東日本大震災 10 年目の復興と課題-南海トラフ巨大地震被害への教訓-
第15章 追跡調査(2023年9月)
青森県七戸町生まれ。七戸高校卒業後、法政大学、筑波大学大学院を修了。その後、近畿大学講師・助教授を経て、広島大学助教授・教授として民法、土地法、消費者法等の教育・研究に従事。2011年8 月から学生とボランティア活動・追跡調査を実施。2018 年に定年退職し、広島大学名誉教授。現在、研究教育を継続しながら広島弁護士会で法実務との接点を学ぶ。