教 育
大学におけるキャリア教育の社会学
偏差値序列に対する適応と抵抗のストラテジー
菊池 美由紀(きくち みゆき) 著
キャリア教育は、大学の偏差値によってどのように異なり、学生に何をもたらすのか。
本書は、大学の文化に適応/抵抗し、キャリア教育の内容を取捨選択する学生と教員を、社会学的に分析することで、大学教育のあり方を考察する。
◆主な目次
第1部 先行研究の整理と本研究の分析枠組み
第1章 大学におけるキャリア教育科目
第2章 学生の多様化と教員の対応
第3章 本研究の分析枠組み
第4章 調査の方法と概要
第2部 偏差値序列への適応のプロセス
第5章 教員の学生に対する認識と授業実践上の工夫・配慮
第6章 授業実践
第7章 学生による授業評価
第8章 学生の進路選択に影響を及ぼす要因
第3部 偏差値序列への抵抗
第9章 ボーダーフリー大学におけるキャリア教育科目担当教員のストラテジー
第10章 “ボーダーフリー・エリート”のストラテジー
終 章
関西学院大学法学部卒業後、日本電気株式会社や公共職業安定所などでの勤務を経て、名古屋大学大学院教育発達科学研究科教育科学専攻博士課程満期退学。博士(教育学)。
現在は愛知淑徳大学キャリアセンター助教
専 門:キャリア教育、教育社会学
主な業績:「ボーダーフリー大学におけるキャリア科目担当教員のストラテジー」『教育社会学研究』(2020年)、「リアクションペーパーから見る学びの実態と思考を促す要因:国立工科大学におけるキャリア科目を事例として」『大学教育学会誌』(2019年)、「文系学部の学生はキャリア科目をどのように評価しているのか:大学の入試難易度に注目して」『大学教育学会誌』(2021年)