文 学
裏切り者の発見から解放へ
コンラッド前期作品における道徳的問題
山本 薫(やまもと かおる) 著
本書は、コンラッドの前期作品における「裏切り」の問題を、主人公のみならず語り手の問題としてもとらえ、自らを「裏切り者」として発見し、遂には解放しようとする語り手を通して、前期コンラッドが「裏切り」を巡る道徳的問題から脱却していく軌跡を辿る。
滋賀県立大学国際教育センター准教授
大阪市立大学大学院文学研究科(英文学専攻)博士課程単位取得満期退学
博士(文学:2000年 大阪市立大学)
主著:‘“The Warrior’s Soul” and the Question of Community,’ The Conradian 35.1 (Spring 2010) pp.78-91
「マーロウの耳 ─『闇の奥』における聴覚と共同存在 ─」『コンラッド研究』日本コンラッド協会学会誌第1号(2009年6月)pp.27-41
‘Rescuing the Singular Plurality in Joseph Conrad’,『滋賀県立大学国際教育センター研究紀要』第14号(2009年12月)pp.91-101